TOP





  第 一 回 彦 根 城 報 告  



 また旅に行きたくなった。会社と自宅の往復生活が辛くなるのは3ヶ月に一回ぐらいだろうか、これを小生は“何処か行きたいな〜周期”と呼んで苦笑している。結局のところ日々の焼き鳥ビールコースでお茶を濁す。特に烏森おじさん解放区辺りをふらふらと家路に着く頃、一種の家出願望に似たものがフ〜と頭を過ぎる。そういうことで、春夏秋冬季節に応じて旅行を心がけたいのだが、なかなかそういう訳には行かない。




   当世の若者のように海外旅行とは行かないが、やっぱり旅は心の治療薬“書を捨て旅に行こう”、世代が古いね〜今時そんなこと誰も言わないよ!!と突っ込まれそうだ。ともあれ平成12年11月、友人K君と2人で旅に出た。今回は犬山・彦根城見学の旅と位置付けるべきか?既に車は中央高速を走っている。雄略、犬山・彦根城目指して出陣だ。


犬山城の天守閣(パンフレットの写真)


   犬山城は、時代的には古い様式だそうだ。内部は急な階段で上るのが大変、しかもむき出しの梁などいかにも戦国時代の城という風情を残している.

   最上階、一番外側の廊下に出て見渡すと確かにどこから攻めてきても良く見えるようになっている。驚いたのはこのお城、個人の所有物だそうだ。完全な山城で今は天守閣しかなく、ここも櫓や郭が残っていればと少し残念だ。




 太陽を追いかけるようにひたすら西へ西へやがて車は日本のウエスト (オヤジギャグ)関ヶ原に到着、関ヶ原駅にて車をとめ休憩、因みに関ヶ原駅付近は東軍の集結地点だったようだ。歴史上数多と古戦場は有るが、初めて来たのでいささか興奮。休憩を済ませ目指すは彦根、山越え森越え山道を走り抜ければ米原だ。



   国道21号線から国道8号線に変わり、そのまま行けば彦根に行くのだが、せっかくなので車を琵琶湖沿いの湖岸道路にそって南に進路をとる。夕日が美しく印象派の絵画を見ているようだ。やがて目的の彦根に到着、日もとっぷりと暮れライトアップされた彦根城の歓迎を受ける。




   さて宿探し、何とか駅前のホテルに宿を取る。早速、夕食を兼ねてホテルを後にする。駅前お城通りをお城に向かって散歩、連休とあって催しをしているのかテントや売店があった。夜もふけてきたので食堂か居酒屋を探すが、感じの合う店が見つからない。やっと見つければ込んでいる駅前には全国チェーンの居酒屋もあるのだがせっかくの彦根、地元のお店を探している内、駅前で居酒屋を発見した。



 お腹がすいた。飲んで食べてちょっと一服、さて次は何をと見回すと“鮒寿司有ります”の文字が目に飛び込んできた。注文、何と幸運なことか一度食して見たかった鮒寿司が目の前に出てきた。鮒寿司登場、その時K君はひどい鼻かぜで気の毒なくらい、そのK君から最初に出た言葉が“臭せ〜”どう見ても鼻詰まりの最たる状態のK君がだ!!




   小生さして臭いと感じなかったが、それは各々の匂いに対する感覚の違いというべきか?当然、K君は殆ど箸を付けず後退り、小生は好奇心が匂いや味よりもまだ勝っていたのかそこそこ頂いて、残りをお吸い物にとお店の方に進められた。これは冷静に考えてあまり美味しいとは言えない。




   但し、今日に至るまでその食感や匂いを忘れないところを見ると。かなり精神的、肉体的に、印象深い食品であったことに間違いなさそうだ。また食べるかと聞かれれば、花粉症で鼻が詰まったときか、K君のように酷い鼻かぜの時に頂くことにする。そうこうする内にお店はかんばん。



駅前お城通りでお城方面を望む 駅前お城通りで駅方面望む 途中にあったお店、今や貴重な修理やさん

          
          



   翌朝、いよいよ彦根城攻略に出陣。駅前大通りはほとんど車も走っていない、横断歩道で記念撮影ぶらぶら歩くこと15分ほどで城の前に到着、やがて馬屋、表門をくぐり入場券を買っていよいよ中に入る。彦根城は江戸時代の城郭様式を今にとどめ、国宝の天守閣、櫓や石垣、庭園などが昔のままの姿で残っているとのこと。




琵琶湖八景の石碑
護国神社の菊花展
馬屋の後ろに佐和口多聞櫓
           









   朝からいい天気なので汗を拭き拭き順路に従って坂を上り、やがて天守閣にたどり着く。本丸、西の丸、太鼓丸、鐘の丸、二の丸がきちんと残っていれば素晴らしく威容を誇る城郭だったことは想像に難くない。しかし今は秋の陽光を浴び、天守閣と櫓が静かに栄枯を偲ばせる。




 頂上の天守閣前では地元の放送局がショーをやっていた。天守閣入口で、甲冑武者が写真撮影のサービスだ。思わずツーショット。K君も同様、さすが彦根朱塗りの赤揃え先鋒一番槍と調子が良い、何とサービスで刀まで抜いてもらった感激である。



彦根城周辺マップの抜粋 当日配っていた瓦版

               



太鼓門櫓 外人さんもいる甲冑武者(写真向かって左)
     




土産物やさんと喫煙中のK君

重さを聞く小生、兜も被ると20〜30kgくらいだそうだ



甲冑武者とK君
刀を抜いてもらって感激!!

     

天守閣前でショーをやっていた
ショーを覗き込むK君

      空とのコントラストが美しい



   いよいよ城内へ、当然下層は石組み部分でもあり暗く湿っぽい、城内の展示物を見ながら上層へ行く、上層は窓が開かれていたせいもあって大分明るい。窓から琵琶湖が一望でき、対岸の小舟らしきものまでよく見える。但し、人が多いので余り良く見られない、これは時期も悪かったということでまたじっくり見学したいものだ。



   あんまり外観が綺麗だったので後日調べたところ、約三年かけ平成の大改修を行い平成9年 (1997)1月1日修復が終了し、無事一般公開されたそうだ。天守閣を見終え、土産を買って琵琶湖側から坂を下る途中、野点風に緋毛氈を敷いた縁台でお茶を頂く。運んでくださっているのは地元ボランティアのお嬢さん、その中には明らかに外国のお嬢さんと目される方もいた。和服姿で髷を結い(勿論鬘)お姫様や町娘の格好をし、サービスで写真も一緒に撮ってくれる。



琵琶湖側から見た天守閣



茶店にいるお姫様や町娘 ツーショットでご満悦のK君
               



    一服した後黒門を出て玄宮楽々園に、ここは普段お殿様が生活している処で庭園など昔のまま残って居るそうだ。庭園を歩き後ろを振り返ると、天守閣が見えてとても絵になり、その風景をバックにお姫様や腰元、侍姿の人が一緒に写真を撮ってくれる。庭をぐるり廻ると表門の手前に出てきて城廻は終了した。




彦根城の入場券

内堀風景
楽々園正面玄関
               

玄宮園と鳳翔台と天守閣



鳳翔台と天守閣



  護国神社方面から来ると城の出入り口に有るのが佐和口多聞櫓その昔東映の時代劇によく使われたそうだ。そこから城外に出て埋木舎に向かう。お堀端を暫らく歩くと、井伊直弼が暮らした埋木舎が有ある。邸内に入って声も出ない。城主とそうでないものの差は歴然で、大きい家に住めば良い訳ではないが、身内でこれだけ差がついてしまうとむしろ無力感に苛まれはしないかと人ごとながら考えてしまう。



   精神衛生上好ましくない生活に思える。しかもお城は目の前でこれといったお役目が有る訳でも無い、ただ生きて城主に異変が生じたその時のためだけに暮らすことは、苦痛だったろうと思いつつも果たして彼の人生においてどちらが幸せなのか複雑な気持ちで邸宅を後にした。



埋木舎のパンフレット
   
埋木舎の入場券



   その後食事なぞ済ませ帰路につく。旅の間、良い天気で暑いくらいだった。惜しむらくは、各務ヶ原航空宇宙博物館の写真を一枚も撮らなかったこと。カメラもフィルムも沢山持って行きながら何でなのか今もって不思議でしょうがない。



  
ジャーニー

  
インデックスページ